ほくろ
ほくろができる原因について
ほくろ(母斑細胞母斑)とは?

ほくろは、メラノサイト(色素細胞)由来の「母斑細胞」が増殖してできる良性の腫瘍です。先天的に存在する場合もありますが、後天的に増えるケースも多く見られます。
特に顔や首、腕などの紫外線を受けやすい部位や、摩擦・刺激を受けやすい部位にできやすい傾向があります。

ほくろは良性?悪性?
~見た目では判断が難しいことも~
一見すると普通のほくろに見える皮膚の病変の中には、悪性黒色腫(メラノーマ)と呼ばれる皮膚がんの初期段階が含まれていることがあります。
国立がん研究センターによると、メラノーマの年間罹患率は日本では人口10万人あたり約1人程度とされていますが、早期発見・早期治療が非常に重要です。
以下のような特徴がある場合は注意が必要です
- 6mm以上の大きさ、または短期間で急に大きくなった
- 色がまだら(黒・茶・灰・赤などが混在している)
- 形が左右非対称、または境界がギザギザしている
- 出血・かゆみ・ただれ・痛みなどの症状がある
こうした特徴が見られる場合は、良性のほくろではなく、悪性の可能性があるため、早めの受診が大切です。
当院の診察について
当院では、すべてのほくろ・皮膚腫瘍に対し、ダーモスコピー(拡大鏡)による画像診断を実施しております。
必要に応じて、切除および病理検査(顕微鏡での組織診断)を行い、正確な診断に努めています。
「見た目ではよくわからない」「最近大きくなってきた」「触ると痛みがある」など、気になる変化がある場合は、どうぞお気軽にご相談ください。
ほくろ除去の治療法について
当院では、ほくろの大きさ・深さ・状態・ご希望に応じて、
「CO2レーザー治療」または「外科的切除」をご提案しています。
CO2レーザー(アキュパルス)によるほくろ除去
主なメリット
- メスを使わず、傷跡が目立ちにくい
- ダウンタイムが短く、日常生活に支障が少ない
- 複数のほくろを同時に施術できる
- フラットで自然な仕上がりになりやすい
注意点・デメリット
- ほくろが深い場合、再発のリスクがある
- 病理検査(確定診断)は不可
- 術後、赤みが2~3ヵ月、色素沈着が3~6ヵ月起こる(徐々に改善)
CO2レーザー「アキュパルス(AcuPulse)」によるほくろ除去
最新のテクノロジーで、より正確に・きれいに・短時間で
アキュパルスとは?
当院では、Lumenis社製の高性能炭酸ガスレーザー「アキュパルス」を導入しています。
「アキュパルス」は、非常に高い精度で皮膚のターゲット層に熱エネルギーを届けることができる最新の炭酸ガスレーザーです。
アキュパルスの主な特長
- 取り残しなく、丁寧にほくろを除去
- 出血を最小限に抑えた施術が可能
- 施術時間が短く、ダウンタイムも軽減
- 再発や色素沈着のリスクが少ない
従来の炭酸ガスレーザーと比較して、スキャナー付きのコンピューター制御により、0.1mm単位での精密な照射が可能となり、肌へのダメージを最小限に抑えながら確実に除去できます。
こんな方におすすめです
- メスを使わず、きれいにほくろを取りたい方
- 傷跡をなるべく残したくない方
- 忙しくて、できるだけダウンタイムを短くしたい方

施術の流れ
(アキュパルスによるほくろ除去)
ご来院から施術後のケアまでの流れをご紹介します。
痛みやダウンタイムが不安な方も、医師が一人ひとりに合わせて丁寧に対応いたしますのでご安心ください。
① 医師による診察
・ダーモスコピー検査
まずは医師が皮膚の状態を診察し、ダーモスコピーでほくろを確認します。
必要に応じて、保険適用の可否や治療方法の選択肢をご案内します。
② 局所麻酔の実施
痛みを最小限に抑えるため、注射による局所麻酔を行います。
③ アキュパルスでの施術
高性能炭酸ガスレーザー「アキュパルス」を使用し、ほくろの組織を蒸散(気化)させて除去します。
施術は5〜10分程度で完了します。
④ アフターケア(軟膏・保護)
施術部位に抗生剤入り軟膏を塗布し、ガーゼで保護します。
炎症や感染を防ぐための重要なケアです。
⑤ ご自宅での処置・経過
施術後は、ご自宅で約2週間ほど軟膏によるケアを続けていただきます。
その後、傷は自然な経過で治っていきますが、赤みは2〜3ヵ月程度、色素沈着は3〜6ヵ月程度かけて徐々に目立ちにくくなっていきます(※個人差があります)。
また、日焼け止めの使い方やスキンケア方法についても、施術後にしっかりとご説明いたしますのでご安心ください。

外科的切除によるほくろ除去
外科的切除を選ぶケース
以下のような場合、CO2レーザーよりも切開法が適しています。
- 顔は8mm以上、体は3mm以上のほくろ
- 深層に母斑細胞が広がっているタイプ
- 悪性の可能性があり、病理検査が必要
当院の外科的切除の特長
- 皮膚の自然な線(皮膚線)に沿って切開し、瘢痕を最小限に
- 真皮縫合+表皮縫合の2層縫合法を採用し、整容性を重視(症状により異なる)
切開法の流れ
- 医師による診察、ダーモスコピー診断
- 必要に応じて病理検査の適応を判断
- 局所麻酔後、ほくろを楕円形に切除
- 縫合で傷を丁寧に閉じます
- 1~2週間後に抜糸
- 術後の経過観察
どちらの治療が適しているかは、
診察で判断いたします
「メスを使わずきれいに取りたい」
「再発リスクが低い方法を選びたい」
「まずは保険が使えるか知りたい」など、
お気軽にご相談ください。医師が丁寧にご説明いたします。

CO2レーザーと切開法の比較表
比較項目 | CO2レーザー(アキュパルス) | 外科的切除 |
---|---|---|
対象のほくろ | 小さく浅い・良性 | 大きく深い・悪性の疑いがある |
痛み | 局所麻酔で処置可能 | 局所麻酔で処置可能 |
傷跡 | 小さく自然に治癒 ※炎症後色素沈着の可能性あり |
線状に残るが、徐々に目立たなくなる |
ダウンタイム | 10日~14日間 赤み:2~3ヵ月 色素沈着:3~6ヵ月 |
抜糸まで7日~14日間 赤み:2~3ヵ月 色素沈着:3~6ヵ月 |
再発リスク | ややあり(深部に母斑細胞が残ると再発の可能性) | ほぼなし |
病理検査 | 不可 | 可能(悪性の診断が可能) |
費用 | 自費診療のみ | 保険適用可 |
比較項目 | CO2レーザー(アキュパルス) |
---|---|
対象の ほくろ |
小さく浅い・良性 |
痛み | 局所麻酔で処置可能 |
傷跡 | 小さく自然に治癒 ※炎症後色素沈着の可能性あり |
ダウン タイム |
10日~14日間 赤み:2~3ヵ月 色素沈着:3~6ヵ月 |
再発リスク | ややあり(深部に母斑細胞が残ると再発の可能性) |
病理検査 | 不可 |
費用 | 自費診療のみ |
比較項目 | 外科的切除 |
---|---|
対象の ほくろ |
大きく深い・悪性の疑いがある |
痛み | 局所麻酔で処置可能 |
傷跡 | 線状に残るが、徐々に目立たなくなる |
ダウン タイム |
抜糸まで7日~14日間 赤み:2~3ヵ月 色素沈着:3~6ヵ月 |
再発リスク | ほぼなし |
病理検査 | 可能(悪性の診断が可能) |
費用 | 保険適用可 |
当院のほくろ除去は
「安全・施術後の美しさ」に
こだわります
当院では、皮膚科医と形成外科医による丁寧な診断と処置を行い、ほくろ除去を「単なる美容処置」ではなく、医療的視点と審美的視点の両面からアプローチしています。
ほくろは、見た目の問題だけでなく、健康に関わる重要なサインである場合があります。
「気になるから取る」ではなく、「医師が診てから取る」を大切にしており、患者様一人一人に最適な治療法をご提案します。
お悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
料金(CO2レーザー)
ほくろ基本処置料(麻酔あり)3,300円
~2mm | 5,500円 |
---|---|
~4mm | 8,800円 |
~5mm | 11,000円 |
~6mm | 13,200円 |
~2mm | 5,500円 |
---|---|
~4mm | 8,800円 |
~5mm | 11,000円 |
~6mm | 13,200円 |
※6mmからは1mm毎に2,200円追加
※軟膏、テープは別途必要
よくある質問
Q. ほくろ除去後のメイクや洗顔はいつからできますか?
レーザー照射の場合、治療部位以外の箇所は当日からメイク可能です。治療した部位については、14日後からメイク可能となります。洗顔は当日から行えますが、治療部位は優しく扱うようにしてください。
Q. 傷跡はどの程度残りますか?
レーザー照射の場合、術後2~3ヶ月間は赤みが続きます。その後、色素沈着が3~6ヵ月かけて徐々に改善していきます。
Q. 複数個ある場合はまとめて処置できますか?
レーザー照射の場合は、数カ所を同日に処置することも可能です。ただし、大きさや部位によっては段階的な処置をおすすめする場合もあります。